| 汗のしみ・汗の汚れについて | |
| ★ | 着物にとって汗は大敵です。汗は着物を着れば皮膚から水蒸気状態で発散されておりますので、汗はかかなかった等の自己判断は大変危険です。 |
| ★ | 汗のシミの除去に関しましては新しいうちならそれほど難しいものでは有りませんが、日にちが経過しますと地色を変色させ、汗は黄色から茶色に変色し、当然布地の強度も弱くなりますので簡単に除去する事が困難となってしまいます。 |
| ★ | 汗が最初に付く場所は衿山です。衿山の汚れの下には汗はかかなかったと言う場合でも80%以上汗が付いております。 |
| ★ | 次に付く場所は右利きの人の場合、右胸(脇の下)に付きます。汗の大きさが3cm未満の場合は右胸のみですみますが、5cm位の汗が付いている場合左の胸にも汗が有ると判断する事が出来ます。10cmを越える場合背中にも付いているのが大半です。 |
| ★ | 背中の汗が10cmを越えるものは当然帯下や袖口等にも汗が付いております。 着物を着て大汗をかいてしまった場合、腕や膝の後及び汗ばんだ手で触った部分全てが汗で汚れてしまいますので、シーズン終了後には全部解いて洗い張りをする事をお勧めします。 |
| 注 | 汗ジミ(その他水性のしみを含む)の検査方法は汗の付きそうな場所から霧を吹いて行います。絞りや刺しゅう製品・留袖の模様の中・袋帯・織り帯・その他色の弱い製品につきましては霧を吹き付ける事が出来ませんので、当然検査を行う事が出来ません。 |
| 又湯通しをして仕立てる紬(つむぎ)類は霧を吹いても汗を検出出来ない場合が有ります。これらの品にシミを付けてしまった場合、白糸で印を付け何のシミを付けたかを説明の上しみぬきにお出し下さい。 | |
変色するのは汗だけでは有りません。水性のしみの大半、しみを付けてしまったが乾いてしまったら見えなくなってしまったしみも、必ず変色してしまいますので、仕舞い込む前にはそうしたしみは落としてから仕舞う事が大切です。


下記の写真はグリン色の絞りの振袖です。衿の汚れを落として仕舞って置いたもので、
汗の処理をしていない為、変色してしまったものです。汗がいかに悪さをするかの見本です。


下記の写真は紬の名古屋帯です。お太鼓の上の部分(結び目)に汗が付着します。
隠れたしみにご用心


下記の写真左は着物の胸(着用時は脇の下)の部分です。見た目では何も見えませんが、
霧を吹いて検査してみますと写真右のように汗のしみが出現します。この汗を除去すること無く長期間仕舞いこんでしまいますと、輪じみの通りに変色してしまいます。


写真は着物の衿の部分です。見た目では何も見えませんが、霧を吹いてみますと左側写真のように汗が付いています。この汗を見逃しますと後々変色してしまいます。